新~美しき山口の芽吹き~

わたくしは、塾講師や講演活動などメッセージを発信する仕事を20年続けてまいりました。青年部に入会し5年目となり、これまでの活動を思い返したとき、やはり心に残っているのはさまざまな「言葉」です。

諸先輩からいただいたアドバイス、役員会や委員会での議論、居酒屋での他愛のない話。青年部会員の一人ひとりが思いを伝え合いこの会は動いています。

いまだ収束をみない新型コロナウィル ス感染症の脅威は、山口のまちを疲弊させ、人々の心を傷つけ、わたくしたちは思いを伝える機会を制限されています。
そのような中、昨年度の重政会長は前に進むことを決断され、会の活動を止めることはありませんでした。その中の学びや気づきは多くの事業所の中で活かされ、特にリモートによる意思伝達の手法は知らず知らずのうちにわたくしたちに恩恵をもたらしています。

いま、コロナウィルスを理由に行動や思考を止める時期は終わりを迎えつつあります。わたくしたち青年経済人は、新しい自分に出会う努力を怠らず、また、周囲の新たな変化にこれまで以上に敏感になり、また寛容であるべきです。これは青年部の指針を見る中にも明らかです。

しかし、新たな時代に迎合し、これまでの慣習や確立された手法を刷新していく過程には大きな葛藤と時には回り道がつきまといます。しかし、わたくしたち青年経済人がそのストレスから逃げてはなりません。この葛藤と回り道が必ずや自己成長につながり、事業所はもちろん、山口YEGの新たな原動力になると信じています。

このたび、会長の職を仰せつかり、会の未来を足元から見つめたとき、10年先の青年部を牽引していく若者自身が新しい道を拓く経験を積むことが必要だと考えます。
「青年部とはこうあるべき」といった視点に拘ることなく、しっかりと議論する場を提供し、新世代の手で新世代の山口YEGの礎を作っていただきたいと考えています。

青年部歴や年齢に関係なく、会員の皆様一人ひとりが会の中心で堂々とまちについて語る。これ以上に素晴らしいことはありません。今年度、わたくしが会長として最も優先すべき仕事は新たな世代が活躍するステージを築くことです。

最後に・。敬愛してやまない諸先輩が築き上げてきた熱き伝統、際立つ山口YEGの品格、真面目さ。そしてなによりも、このまちに脈々と受け継がれた歴史、文化、自然はわたくしたちにとってかけがえのない宝であり、今後の活動の拠りどころです。
その矜持を『美しき山口』という言葉に込め今年度のスローガンといたしました。
新しい常識に立ち向かい、成長しつづけ、伝統ある『美しき山口』を守りながら、新世代の『芽吹き』の音に耳を澄ます一年とします。

会長 川島 乃